コンテンツマーケティングを実施する前に最低限おさえておきたい4つの知識


コンテンツマーケティングを実施する前に最低限おさえておきたい4つの知識

こんにちは、LIGブログ編集部です。こちらは、そろそろコンテンツマーケティングに本気で取り組みたいと思っているWeb担当者に向けての全4回のシリーズ記事です。

さて、去年あたりから「コンテンツ イズ キング」という言葉をよく耳にするようになったのではないでしょうか。主役はコンテンツであり、Webサイトの価値は質の高いコンテンツをどれだけ持っているかで決まる、というWebマーケティングにおける基本思想です。

Googleの検索アルゴリズムのアップデートをきっかけに、オリジナルで、ユーザーの役に立つ、サイトのテーマにあったコンテンツが評価される時代がやってきたというわけです。

それに伴い注目されるようになったのが「コンテンツマーケティング」というマーケティング手法。“優良顧客を育む”“SEO対策としても有効”などさまざまなメリットが強調されていますが、コンテンツマーケティングをきちんと説明できるかと聞かれると微妙…、という人も多いのではないでしょうか。

そこで本日は、コンテンツマーケティングを実施する前に最低限おさえておきたい4つの知識について紹介していきたいと思います。

 

▼目次

  1. コンテンツマーケティングとは何か
  2. オウンドメディアとコンテンツマーケティング
  3. メディアとしてあらかじめ設定しておかなければいけない事項
  4. web上でのマーケティングであることを意識する

1. コンテンツマーケティングとは何か

コンテンツマーケティングとは何か

まずこの記事においてコンテンツマーケティングとは、以下のとおりとします。

企業が、見込客や既存顧客(=ユーザー)にとって必要となる情報を理解し、それを適切で価値のあるコンテンツにして提供し続けることで、まずは購買に結びつく行動を促す。そして購買までにとどまることなく、コンテンツに興味・関心を持ってもらうことで、商品やサービスに対する理解を促し、購買後も継続的かつ長期的につながっていく、というところまでの一連の流れ。

ここで重要となるのは、発信するコンテンツが「企業の伝えたい情報」ではなく「ユーザーが知りたい情報」であることです。

情報の押し付けではなく、ユーザーが必要だと思う情報を検索によって自主的に取得してもらうことで、提供元である企業に対しての認知、そして興味を持ってもらうことがその第一歩となります。

まずは、ユーザーに自社のファンになってもらうための取り組みの1つ、と考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

2. オウンドメディアとコンテンツマーケティング

オウンドメディアとコンテンツマーケティング

次に、コンテンツマーケティングとセットで語られることが多いオウンドメディア。ここでは、その詳細と活用について考えていきたいと思います。

a. 3つのマーケティングチャネルとは

まずは、企業がメディア戦略を考えるときに利用する3つのマーケティングチャネルについて整理しましょう。

ペイドメディア

費用を払って広告枠を購入するメディアとなります。マス4媒体(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)はもちろん、リスティングやアフィリエイトなどの広告枠を持つウェブサイトなど、宣伝のための広告枠を持つメディア全般を指します。広告主側でコントロール可能な、いわゆる従来型の広告メディアになります。

アーンドメディア

FacebookやTwitterなどに代表されるソーシャルメディアを中心とした、ユーザー主導で情報が拡散されていくメディアとなります。口コミによる情報伝達となるため、ユーザー側は信頼を置きやすい一方で、企業側ではコントロールが難しいメディアになります。

オウンドメディア

コーポレートサイトなど、企業やブランドが自ら所有するメディアです。オリジナルの、自社の情報を発信するためのメディアとなります。(自社発行の広報誌やパンフレットなど、所有するメディア全般が含まれます。)

これら3つは、どれが上位というものではなく、3つを絡めながら最適なマーケティング戦略を構築していくものとなります。

その中で特に注目されているのが、企業の自社媒体へのコンテンツ掲載。つまり、オウンドメディアにおけるコンテンツマーケティングなのです。

b. オウンドメディアが注目される理由

情報が溢れている現在、ユーザーとの信頼関係を構築するのは、企業が提供するオリジナルで有益なコンテンツです。

そもそも検索というのは、ユーザーに何かしら知りたいこと・困ったことが発生した際、それを解決するための手段としておこなわれるものになります。

だからこそ、検索結果に対し企業が有益なコンテンツを提供できていれば、情報の提供元として「認知」を得られ、「興味」が持たれるようになります。

確かに広告(ペイドメディア)のように、商品やサービスを一度に多くの人にアピールする、ということは難しいメディアかもしれません。

しかし、広告を見た瞬間、すぐに購入を申し込むというユーザーもほとんどいないと思います。そのため、広告費用の多くは掛け捨てとなってしまい、認知を得る目的であれば広告はずっと打ち続ける必要があります。

さらに広告とは、多くの場合が企業側からの一方的な情報配信であって、ユーザーとの信頼関係構築に結びつくことはありません。

それに対し、情報の提供元となることは、ユーザーへ向けてある種の恩を売る形にもなります。そうすることで「情報をもらったから、何か必要になったらここの商品を買おう(サービスを使おう)」という心理も生まれやすくなります。(心理学でいう「返報性の原理」に近い働きが生じます。)

ただし、一度ぐらい検索結果で有益な情報を提供できたとしても、そのままユーザーが定着するということはないでしょう。情報の提供元を検索する度にいちいち記憶するようなことはないからです。

認知、そして興味を持ってもらうには、何度もユーザーに訪れてもらうしかありません。接触回数を増やすことで、自然と覚えてもらうようになるためには、ユーザーにとっての優良なコンテンツをたくさん準備しておかなければいけません。それこそがユーザーとの信頼関係の構築に結びつくのです。

3. メディアとしてあらかじめ設定しておかなければいけない事項

メディアとしてあらかじめ設定しておかなければいけない事項

では、オウンドメディアでコンテンツマーケティングに取り組む上で、あらかじめ設定しておかなければいけないことは何か。「メディア」である以上、下記の4つの設定は特に注意して取り組むようにしましょう。

a. メディアの方向性=コンセプト

オウンドメディアとは、企業が自分たちでつくる「メディア」のことです。それゆえ通常のメディアと同様に「何を目指すのか」というのは、コンセプトとして戦略的に設定しておく必要があります。

提供する商品やサービスが、どれぐらいの購買機会があるものなのか、どれぐらいの値段のものなのか。提供するコンテンツの内容や頻度も、それにあわせた設計としましょう。

なんとなく色々な情報を配信しておけばいいだろう、とコンセプトのないままメディアを始めても、そのメディアを必要と思ってくれる(価値を感じてくれる)ユーザーは生まれません。

メディア自体の方向性であるコンセプトづくりは、マーケティング面からも非常に重要となります。

b. 一定水準以上の品質を担保した上での継続更新ができる体制

テレビや雑誌などのマスメディアでは、毎日・毎号きちんとコンテンツ(番組や記事など)が配信し続けられています。

もちろんコンテンツごとに面白い/面白くないという差はありますが、ある一定水準以上の品質が担保されたものが、尽きることなく提供され続けます。

それこそがメディアに求められる継続性であり、Webで情報を配信していくのであれば、まずはWebマガジン的にしっかりしたものであることが求められます。

良質な内容で、ソーシャルに強く、読み応えのあるコンテンツを仕上げる体制作りは大変な労力がかかりますが、そうでないメディアをわざわざ見ようという人もいないでしょう。

コンテンツマーケティングは1度の接触で成果を生むような手法ではなく、何度も触れられることで初めて成果につながるものです。だからこそ、いわゆる定期購読されるような質の高いメディアを目指さなければいけません。

c. ストック型のコンテンツとフロー型のコンテンツのバランス

コンテンツとは、話題性や速報性など情報の鮮度に価値があるフロー型のコンテンツと、蓄積されることで情報資産としての価値が生まれるストック型のコンテンツとに分類されます。

ソーシャルメディアなどで拡散され、時流にのるような形で一気に流入を増すコンテンツがフロー型です。テレビや新聞などにおける“ニュース”がこれにあたり、短期でどれだけ流入が稼げるかが勝負になります。

一方、読む時期を問わず、役に立つノウハウや情報を提供するコンテンツがストック型です。こちらは検索結果から、中長期でどれだけ一定の流入を確保できるかが勝負になります。

どちらも必要なコンテンツですが、注目を集めるためのコンテンツと(情報提供による)信頼を得るためのコンテンツとで、メディアのコンセプトなどにも応じながら上手にバランスをとらなければいけません。

d. 親近感を生むための情報発信の割合設定

LIGブログもそうですが、ブログ形式で日々コンテンツを更新していくオウンドメディアが増えています。

忘れてはいけないのが、メディアからの発信に期待されるのは、あくまでユーザーにとって“提供される価値のある情報”であるということです。ブログ記事も、形式がブログという手軽なフォーマットになっているだけであり、考え方としては通常のメディアと同じです。

昔ながらの社長ブログや広報ブログのような日記的なものは、よほど発信者自身にメディア的な価値が無い限り、ユーザー側から求められるものではありません。ゆるキャラのつぶやきなども、SNSでは歓迎されても、オウンドメディアではその限りではありません。

親近感を生むことを目的に情報発信をする場合、きちんと「その情報が何を生むか(見た人は、何を思うか)」を考えた上で発信するようにしましょう。単に露出を増やせば親近感が増す、ということはなく、無計画な露出は結果として信頼性を下げてしまうこともあるのです。

有益な情報を何割、親近感を増すための情報を何割、というような発信する内容の割合は、コンセプトともあわせあらかじめ設定しておくものとしましょう。

4. Web上でのマーケティングであることを意識する

Web上でのマーケティングであることを意識する

Web上で展開されるコンテンツマーケティングは、当然ながらWeb上でのユーザーの行動を予測したマーケティング活動でなければいけません。意外に見落としがちですが、注意が必要な事項です。実際の行動だけでなく、Web上での行動の予測を、きちんとコンテンツ設計時に意識するようにしましょう。

a. 実際の行動とWeb上の行動は異なる

実際の店舗などへの来訪者とWebサイトへの来訪者とでは、その層も行動理由も異なったものになりがちです。

その違いをきちんと認識し、自社の商品・サービス利用者はWebではどんな層になるのか、何を目的でサイトを訪問してくれるのかを、まずは把握するようにしましょう。

リアルにはリアルの、WebにはWebの、それぞれのニーズが存在するはずです。サイトを訪れてくれた人が、きちんと満足できるようなコンテンツを提供できるよう、戦略を練っていきましょう。

b. Web上だけの競合が存在する

キーワードの検索からユーザーが来訪するWebにおいては、実際の競合企業とは違う企業が競合となる場合も多々あります。例えばLIGに関しては、Web制作会社なので、当然競合はその分野での同業他社となります。

一方で、LIGブログでは様々な検索ワードより多くの流入を獲得しており、それがWebメディアとしての価値を高めています。

その意味で、たとえば「タブレット」「パソコン」などの言葉が強い企業は、Web上では競合といえなくもありません。そう考えると、メーカーなどWeb上でのみ競合となる企業がいくつも存在することになります。

他にも、Webに関するさまざまな情報を総合的に紹介するメディア、という点で競合となるのは、ITメディアサイトやライフハック系サイトとなるかもしれません。

このように、本業とは直接の関係のないところで、本来競合ではない企業とユーザーを取り合うという事態が起こります。

しかし、自社サイトを「それらの情報を知りたい人が必ず見るサイト(=●●といえば、この会社!)」というようにブランディングしたいのであれば、それらのキーワードでの流入をきちんと獲得しなければいけません。

もちろん流入してもらう必要のないキーワードもたくさんありますが、ユーザーがどのように顧客になっていくかということを見極めたうえで、メディアとして「Web上の競合」に勝つことは常に意識しなければいけません。

c. ビッグワードだけが成果を生む訳ではない

ユーザーは、どんな言葉で検索するのかを考えてコンテンツをつくる必要があります。

例えば水道工事などをおこなう企業の場合、普通に考えれば「水道」「水道工事」というワードで上位表示がとれれば問題は無いように思えます。

しかし、水漏れで困っている人は「水漏れ」で検索するかもしれません。トラブルの真っ只中であれば「水道 止まらない」あるいは「蛇口 故障」など、もっとストレードな検索をするかもしれません。

もちろん全体で見れば「水道」というキーワードのほうが検索量自体は多いでしょうし、クリック数も多いかもしれません。しかし、「蛇口 故障」などのキーワードでサイトを訪問するユーザーのほうが、顧客となる見込みは遥かに高いでしょう。さらに適切な対処方法などが記載してあれば、サイトに対する信頼度も高まり、ただ連絡先のみが記載してあるようなサイトと比べ、安心して依頼もできるようになるのではないでしょうか。

大切なのは、Webではどんな言葉で検索するか、どんな言葉で検索してきた人は成果につながりやすいか、ということをよく考えることです。

もちろん一つ一つのコンテンツの成果は大したものではないかもしれません。しかし高い確率で成果を得ることが期待できます。だからこそ質の良いコンテンツをたくさん持っておくことが、企業メディアが価値の高い情報資産となる理由にもなるのです。

d. いつ過去のコンテンツが読まれるかわからない

何かを検索してコンテンツをみたところ、思ったより古いコンテンツだった、という経験はないでしょうか。あるいは、最新ニュースの関連記事として、少し前の記事などが表示されていたので読んでみた、ということはないでしょうか。

検索結果でずっと上位に表示されるようなコンテンツは、もちろん安定した訪問が見込めます。その一方で、何がきっかけで訪問が増えるのかわからないのがWebです。

検索を辿った結果かもしれませんし、全く別の要因からかもしれませんが、いずれにしても企業側で予測できない訪問というものは多く存在します。

たとえばTシャツに関するコンテンツを毎日ひたすら更新している企業があった場合、

  • たまたま大雨が続く→洗濯ができない人が、替え用のTシャツを探す
  • たまたま大手WebメディアがTシャツ特集→その中の1つでリンクが貼られる

など、訪問者が増える要因はさまざまです。だからこそ、1つ1つのコンテンツをしっかりと作り上げる必要があります。

掲載時は、まぁいいやこんな程度で、と思っていても、訪問した人にとってはそれが全てです。読んでくれた人をがっかりさせない、ということは非常に大切です。

同時に、企業側の当初の想定とは違う意図で訪問してくれたとしても、しっかりした関連コンテンツを提供できていれば、思わぬ成果に結びつくかもしれません。それを可能とするためには、やはり日頃の品質維持が重要となるのです。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

コンテンツマーケティングは、ちょっと聞いただけではいいことだらけの施策のように思えます。しかし実際のところ、他のマーケティグ施策と同様、事前のきちんとした設計と運用体制の構築が不可欠なものです。

ただブログを書いてアップしておけばいい、というお手軽なものではなく、ユーザーにとって有益な情報を更新し続けることで、ようやく中長期的に価値が発生していきます。

もちろん、情報資産としての価値が他のメディアと違って蓄積されていく、顧客との中長期的な関係が構築できる等々、取り組むべきメリットは沢山あります。

だからこそ、まずは何を事前に注意・認識しておかなければいけないか、しっかりと把握しておくようにしましょう。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。お互い良質なコンテンツづくりができるように頑張りましょう。

 

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この記事を書いた人

LIGブログ編集部
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