「身軽な人生をDIYしよう」例えば、動く家−モバイルハウス。

「身軽な人生をDIYしよう」例えば、動く家−モバイルハウス。

ゆうき

ゆうき

こんにちは!

熊本三角エコビレッジ SAIHATE コミュニティマネージャーのゆうき です。

 

ここサイハテ村には日本中から面白い人がやってきて、刺激的な話をしてくれます。

 

そんな話のひとつ……「人生には人間の幅を広げるものが3つある」そうですが、みなさんはご存知でしょうか?

 

それは、「人と会い、本を読み、旅をすること」だそうです。

 

これらは人間の幅を広げることだと思います。しかし、量が多ければいいかといえばそうでもない。結局、それらからどれだけ多くを味わい尽くせるかが鍵を握る。

 

サイハテ村通信23話目は、そんな人間の幅を広げる 3 つのポテンシャルを最大限高めるための方法をご紹介したいと思います!

 

動く家…モバイルハウスって?

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これは LIG の社員でありながら会社に出社させてもらえない(現在は出社している模様)野田クラクションベベーが使っていた愛車サンディエ号。

 

べべ君は旅をしながらこの車で寝泊まりし暮らしていたのですが、モバイルハウスってカンタンに言うと字のごとく「動く家」のこと。

 

そのタイプはさまざまで、バンや軽トラを改造したものから、キャンピングカーやキッチンカーまでさまざま。世界には、まるでホテル? って思えるような、ゴージャスな豪邸のようなモバイルハウスまであるそうです。

 

不動産でない法律の抜け道!

普通の家との最大の違いは「建造物」ではないことです。

なんでも、家に車輪をつけることで「不動産」から「可動産」になっちゃう。笑

 

なんだか言葉の揚げ足を取るようですが、法律で定められている「建築基準法」では、

  1. 地面に固定していないこと(ジャッキアップ、車輪等により設置)
  2. 電気、水道、ガス等の脱着が容易にできること
  3. 階段、デッキは本体と設置しないこと

 

といった条件を満たすと、建造物扱いにならないんです!

 

と、言うことは……農地や、都市計画区域、国有地などの家を建てられない場所でも設置可能で、固定資産税などの税金がかからず、難しい建築基準法を考えなくても良い。。

 

これって家の革命じゃないっすか?!

 

だって車で行ける場所なら、好きな場所がどこでも家になるってコトです。

 

夕日が綺麗な海の前でワインと読書とか、山にドライブに行ったまま朝日を見たいから今日はここをお家にしようとか、静かな清流が流れる田舎でノマドライフとか。「キャンプにテント」っていうハードルの高さをなくして、もっと多くの人が「身軽な自由」を選択する機会があるってコトでしょ!

 

身軽な人生をDIYしよう!

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思い立ったらすぐに行動!

「お好きにどうぞ」で村づくりを進めるサイハテ村の強さは、このフットワークの軽さと専門家との繋がり。早速プロジェクトチームを作りモバイルハウスを DIY したいと思います。

 

モバイルハウスの事例をリサーチ!

まずはどんなモバイルハウスがあるのかリサーチしてみたのですが、リヤカーで引くタイプから軽トラックの荷台に家を作っているタイプといろいろありました。奇抜なデザインや実用的なものまで日本でもモバイルハウスを作る人たちが増えているようです。

 

クリアすべき2つの課題!

リサーチをしていく中で見えてきたのは 2 つの課題でした。ひとつは、そもそも軽トラの上に家を作ることの相性の悪さ。というのも、軽トラとは「モノを運ぶ」存在なのに、荷台に家を常設してしまうと、モノを運べない。買い物やちょっと用事で車を使うときにも、その重さからかなり燃費が悪くなってしまう。

 

もうひとつは 構造上の問題。軽トラックに乗せて家を運ぶということは、大きい地震に長時間耐えれる耐久性が必要になってくると言うこと。釘やビスでは走行中の揺れによって折れてしまう危険性があるかもしれない。この 2 つの課題をクリアする必要を感じました。

 

その中で僕らが出した答えは、軽トラを使って女性が1人でも簡単に脱着ができる脱着自立式モバイルハウス、構造は軽量で耐久性が高いアルミでフレームを作ること。これなら安全に広範囲での使用を可能にし、使わないときには自立可能な状態でキープすることができる。これらが脱着可能になり、軽トラが壊れたときのモバイルハウスの移設問題もクリアできそうです!

 

困ったときは専門家とタイアップ!

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アルミの溶接は、鉄の溶接よりも特殊な機械が必要なんです。個人で作るにはかなりハードルが高いので、家の基礎となる部分は専門家にお願いすることにしました。

 

価格はそれなりにしますが、今後サイハテ村との共同開発という話にまとまり、快く引き受けてもらえました。

 

実際にモバイルハウスを作ってみたいと思います!

 

制作期間はたったの3日間!

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まずは、アルミの L 字アングルを使ってフレームを作ります。このフレームだけは折れやすい釘やビスは使わずに「リベット」というホームセンターで手に入るモノで接合していきます!

 

リベットの説明が難しいのですが、ジーンズとかについてるあのボタンみたいなやつです。

 

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リベットをつける専用の道具「リベッター」も、ホームセンターで 2,000 円ほどで購入することができました。

 

これは溶接機がなくてもアルミを結合できる優れもので、構造や使い方が分かれば机や棚などいろいろなものが作れるようになります!

 

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肝心のアルミフレームができたら、さらに強度を高め、内外装の下地になる木材を取り付けていきます。

 

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ポイントは、ちょっと突っ張るくらいに木材を入れ込むこと!

 

木材は補強や内外装の下地用に取り付けるのですが、ここは構造的にビスでも大丈夫。

 

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こちらでは外壁用の壁板に防水、防腐用の塗料を塗っています。

 

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床板にはベニヤを張り、屋根部分は木材でフレームを作り、アルミの複合版で水の浸透、雨漏りを防ぐことに。

 

どんどん家っぽくなってきました!

 

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壁部分の防水対策にはコスト削減 & 軽量化のために、ホームセンターで安価で買える「プラダン」を貼りました。

 

カッターでカンタンに切れてリサイズできるし、防水性も高そうです!

 

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アルミのフレームにプラダンを貼り終えたら、最後に塗装した壁板を貼って行きます。

 

ビス打ちする部分は雨が染み込まないようにコーキングをすると安心です。

 

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片面の壁は、別にフレームを作って蝶番で取り付け。

 

開放感のある大きな窓を作ることで圧迫感をなくし、移動販売なんかもできる仕組みにしました!

 

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最後に、背面に扉をつけたら完成です!

 

費やした制作日数はなんと 3 日間!

 

脱着可能な次世代型モバイルハウス完成!

 

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依頼したアルミのベースと自作したアルミフレームで約 40 万円かかりましたが、総製作費は 50 万円ほどで作ることができました!

 

モノを減らし最低限の暮らしを実践するミニマリストが都会でも増えているようですが、家自体を小さくすることで、暮らしはもっとシンプルになるんじゃないかと思うのです。

 

脱着式モバイルハウスの可能性とは?

僕らが作ったモバイルハウスの可能性は、とても大きいと感じています。

 

例えば、農家さんなら平日はいつものように軽トラは農作業に使って、土日はモバイルハウスに野菜を積んで街に「八百屋」として売りに行く。職種は農家に問わず、美容室、カフェ、マッサージ、スナックまで多岐に展開することが可能だと思います!

 

海でも山でも最高の旅のおともに!

軽トラで行けるところは、どこでも自分の居場所になります。普段は家の敷地に置いといて、ゲストハウスや書斎、子供の遊び場として活用できます。ちょっと旅に行きたいときは、あっという間にキャンピングカーとして活躍することでしょう。ホテル代がかからない分、行動範囲はもっと増えるはず!

 

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まだ行ったことのない場所。

まだ会ったことのない人。

 

人生を変えることは難しいですが、暮らしの形を変えたり拡張することで、新しい世界に触れる機会は間違いなく増えるはず。

 

好評につき11月ワークショップ開催決定!

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▶︎内容:次世代型モバイルハウスの構造と作り方……使い勝手がいい脱着式ベースをもとにホームセンターで手に入るものでカンタンに作れちゃう方法を教えます!(材料表&価格表、カンタンな設計図も差し上げます!※転売・転載不可)詳しくは こちらのイベントページ をチェック!

 

暮らしをミニマムにすることで、自身を取り巻く環境が変わる。その結果、思考も変わる、すなわち人生が変わる。

そう、僕らはもっと自由になるべきなのだ!

 

「暮らしをもっと自由に! 山でも海でも好きなときに好きな場所へ」

 

-Fin-

 

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熊本三角エコビレッジサイハテ住人のゆうきです!“エコビレッジコミュニティマネージャー”という世界でも稀な視点から“ガチ村づくり”の様子をお届けします。

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