【保存版】株式会社を設立したので登記方法や手順、費用などを解説します

【保存版】株式会社を設立したので登記方法や手順、費用などを解説します

そめひこ

そめひこ

こんにちは、LIGのそめひこです。

私ごとですが、じつはひょんなことから株式会社を設立することになりました。設立にあたって、いろいろ調べていたのですが、情報が散乱、そして複雑であることがわかりました。

通常、会社をつくるには以下のステップが必要なのですが……

はい、めんどくさい!!!

これらをクリアしないと会社を設立することもできないとは……! 「これくらいもできないヤツは起業する資格はない」という国からの挑戦状なのでしょうか。

しかも上記のステップを完遂するには、手続きに2週間以上、設立まで1ヶ月以上の時間と、自力でおこなう場合は242,000円、専門家に代行した場合は30万近くもかかるそう。めちゃくちゃ時間とお金を費やすことに……。

ですが、あるサービスを利用すれば実作業時間1日、設立期間2週間、設立総コストは法的最安値20万7,000円で会社をつくれると耳にしました! しかもサービスの利用料がなんと無料なんです! 

※創業支援事業をおこなっている市区町村の場合は、特定の条件を満たせば補助金制度が受けられます。

簡単に会社がつくれるサービス「会社設立 freee」とは?

今回僕が会社設立のために使ったのが、freee株式会社が提供している「会社設立 freee」です。

freeeさんといえば、経理や会計、帳簿作成を簡単にできる「会計ソフト freee」が有名ですが、会社設立のサポートをしてくれる「会社設立 freee」があるとは、はじめて知りました! 

ちなみに、「会計ソフト freee」は有料版も提供していますが、「会社設立 freee」は一切マネタイズをしていないとのこと。

しかも、会社設立のめんどくさいところをきっちりサポートしてくれるんだとか。もはや会社設立の神器といっていいかもしれません。

たった2週間で会社設立をおこなうステップ

今回は実際に「会社設立 freee」を使って起業するまでの流れを体験してみたので、ぜひ参考にしてください。できるかぎり最短で最速、シンプルなルート設計でご紹介いたします。

下記が全体の流れです。

  1. 会社設立に必要なもの・事柄を準備する
  2. 「会社設立 freee」に情報を入力し、定款を作成する
  3. 公証役場で定款の認証を受ける
  4. 法務局で登記書類を出し、登記簿謄本をもらう

それではいってみましょう!

1.会社設立に必要なもの・事柄を準備する

まずは、必要な準備物をそろえていきます。

ここでしっかりと準備していくことが後の動きをグンと楽にしてくれますので、なまけずにいきましょう!

準備物

下記は必ず用意しなくてはいけません。黙々と集めましょう。

  • 20万7,000円(設立するのに最低限必要な費用)
  • 会社印鑑(「会社設立 freee」内でも購入可能)
  • 個人印鑑(僕はこのタイミングで、100円均一から脱却)
  • 個人の印鑑証明(2部)
  • 身分証明書(運転免許証、パスポートがベスト)
  • 資本金(いくらにするのかを含めて、お金を用意)
  • 資本金を入れる用の個人の通帳(現在使用中のものでよい)

なお、個人の印鑑証明書は身分証明書と同じ住所で登録されていることが必要ですのでご注意を!
 

決めておかないといけないこと

つづいて、会社についての基本情報を決めましょう。最低限、下記は必要なので、設立時までには必ず決めておいてください。

  • 社名
  • 会社を登記する場所
  • 代表取締役 (他メンバーがいる場合は役員も決めておく)
  • 資本金金額(複数人創業の場合は割合もふくめて)
  • 事業年度(決算期をいつにするか)
  • 取締役会の有無(僕はなしにしました)

僕の場合は、取締役会の有無は“無し”にしました。取締役を置く場合は3人以上の取締役と監査役が必要ですので、ご参考までに。

2.「会社設立 freee」に情報を入力し、定款を作成する(作業時間:約3分)

ここからは「会社設立 freee」の言われるがままにすすめていくだけ! 実作業時間1人日、設立期間2週間でサクッと会社を設立しちゃいましょう!

まずは定款(会社の組織活動におけるルールであり、形式的には根本規則を記載した書面)の作成をしましょう。

定款が出来上がるまでの所要時間はおよそ3分。鬼すぎる速さです。

上記のような画面に、必要な情報を入力していきます。

通常であれば、定款のテンプレートを使用した場合でも最短で1時間はかかり、同じ情報を何度も入力しなくてはいけませんが、「会社設立 freee」の場合は指示にしたがい情報を入力していくだけで完成します。

この簡単な入力を済ませておけば、その後の必要な書類や手続きにも情報を再利用することが可能! 入力の手間が省けるとめちゃくちゃ便利ですよね。

その後も画面に表示されるステップを見て、そのとおりに進めていくだけ。まさに、言われるがまま、です。

ちなみに、紙定款か電子定款かを選択する画面が出てきますが、オススメは電子定款です。

通常の電子定款だと、作成時に専用のソフトウェアやICカードリーダーの購入などで準備に手間がかかり、めんどうなことが多いのですが、「会社設立 freee」であれば、専門家に「電子定款」作成の代行をお願いすることができます。

依頼する場合、代行料は5,000円かかりますが、紙で定款を提出する場合にかかる収入印紙代4万円は浮きますし、会社設立後のものすごく面倒な書類提出がめちゃめちゃ楽になりますよ!

3.公証役場で定款の認証を受ける(作業時間:約3時間 / 所要時間:約4日間)

ここまでくれば、「会社設立 freee」上で定款をダウンロードすることができます。実際に出力した定款はこちら。

基本情報を入力しただけなのに、ちゃんと書類になっていました!

その後は、画面に表示されているとおり、公証役場にて定款の認証を受けましょう。

作成した定款が正しいかを公証役場に確認してもらう

定款をダウンロードしたら、最寄りの公証役場に電話をしましょう。「定款を確認してもらいたいのですが……」と言えば、流れを教えてもらえるはずですよ!

僕の場合は、PDFデータをメールで送るだけで30分後には、公証役場の方から電話で修正箇所を指摘いただけるなど、確認作業もスムーズでした。メールのほかにも、FAXや実際に持参して確認してもらう方法などがありますよ!
 

よくある定款の落とし穴:住所の表記
住所の番地部分を、「1-11-1」のようにハイフンを使うケースが多いと思うのですが、印鑑証明に書かれている住所表記が1文字でもまちがっていると認証されません。必ず、「1丁目1番1号」のように記載しましょう。

 

専門家に電子定款を依頼する

電子定款を選択した方は、公証役場の方に定款を確認してもらったあと、専門家に「電子定款」を作成してもらいましょう。

「会社設立 freee」の画面にある「専門家に連絡する」ボタンをクリックすると、2,3日後に専門家からメールが届きます。そこに必要事項を記入し、電子認証用の定款を一緒に返信すれば、その後は専門家が公証役場と最終打ち合わせをしてくれます。

ここまでくれば、あとは連絡を待つのみです!

 

公証役場で定款を受領する

専門家から完了報告メールがきたら、メールの内容にしたがって必要書類を準備し、公証役場に行く日程を電話で予約しましょう。

当日の持参物は以下です。

  • 定款と委任状(ホチキス止め)
  • 現金約52,000円(定款認証代金)
  • 公証役場に行く人の本人確認書類
  • 新しいCD-RまたはUSB(定款の電子データの受け取り用)
  • 発起人の印鑑証明書1枚(発行から3ヶ月以内)
  • 発起人の個人実印(当日の修正がある場合に必要)

定款と委任状には実印をし、全ページには契印をします。予約日がきたら、最寄りの公証役場へいきましょう。

僕の場合は公証役場に行ってわずか10分ほどで、定款を受け取ることができました!
 

4.法務局で登記書類を出し、登記簿謄本をもらう(作業時間:約3時間 / 所要時間:約7日間)

定款を受領したら、代表取締役個人の口座に資本金を振り込みます。その際、入金を証明するコピーもとっておくのを忘れないようにしてください。

通帳の場合は「表紙」・「裏表紙」・「振込のページ」を印刷するようにしましょう。なお、ネットバンクの明細でもOKです。

「会社設立 freee」が作成してくれた登記書類をダウンロードし、指示にしたがって、収入印紙と個人印、法人印を押し法務局に持っていきます。

法務局に行く際に必要になるものは下記です。

  • 押印/契印した書類一式
  • 現金15万円
  • 発起人の印鑑証明書1枚(発行から3ヶ月以内)
  • 発起人の個人実印(当日の修正がある場合に必要)
  • 法人の実印(当日の修正がある場合に必要)

準備でき次第、法務局へ向かいましょう!

手続きは法務局に入って、15分ほどで完了します。

申請書に問題がなければ、1週間程度で登記が完了です! 申請した日が設立日となりますので、ご注意を。

不備がない場合は連絡はきません。設立時に渡された登記完了予定日に法務局に行けば登記簿謄本をもらうことができます。

これにて、無事設立完了!

こうして無事、2016年3月11日に会社を設立することができました。

設立後におこなわなければならないこと

と、ここで安心するのはまだ早く、設立してからもまだやらなければいけないことがあります。下記がやることリストですので、気を抜かずに頭に入れておきましょう。

  1. 税務署・年金事務所・労働基準監督署へ申請をおこなう
  2. 法人口座を開設する(「会社設立 freee」を使って開設可能)
  3. 会社のお金の動きを管理する(「クラウド会計ソフト freee」を使えば早い)

1.税務署・年金事務所・労働基準監督署へ申請をおこなう

設立後には、税務署や年金事務所、労働基準監督署へ各種届出をおこなう必要があります。これらの申請には、「登記簿謄本」や会社の「印鑑証明書」を用意しなくてはいけません。

登記が完了すると、画面から「登記事項証明書交付申請書」「印鑑カード交付申請書」「印鑑証明書交付申請書」のダウンロードが可能に。

出力したものを法務局へ持参すれば、「登記簿謄本」と「印鑑証明書」を取得することができます。その後は、各申請を忘れずにおこなうようにしてください。

2.法人口座を開設する

設立後には、当然ながら会社の口座をつくる必要も。

「会社設立 freee」ではジャパンネット銀行と連携しているため、情報を転記して口座を簡単に開設することができます。法人口座をイチから申し込む手間が省けますよ!

3.会社のお金の動きを確認する

会社設立にかかった費用は、創立費として経費計上することになるので、領収書はしっかり保管しておきましょう。

この段階から領収書のデータを「会計ソフト freee」に入力しておくと、今後忙しくなるであろう会社経営を助けてくれるはずです! 

会社設立後は鬼のような事務作業に追われることになるので、「会計ソフト freee」を使って損はないと思います。実際、利用者からの評判もよいみたいで、僕も利用された方のレビュー記事を見て、使ってみようと思いました! 

さいごに

注意すべきところは多々ありましたが、思ったよりも簡単に会社を設立することができました!

「会社設立 freee」は次に何をしたらいいのかを提示してくれ、必要書類を自動でつくってくれるので、会社設立に関して知識ゼロの方でも流れにそっていけばスムーズに設立できると思います。

今回はfreeeさんのおかげで国からの挑戦状を真っ向から受けて立つよりも、楽に起業できましたが、これから先にもっといばらの道が待っているはず。社長として気を引きしめてがんばろうと思います! 詳細はまた! それでは!

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そめひこと申します。京都で生まれ、京都で育ちました。母の名は直子、父の名前は明でございます。LIGに来る前は藍染師として生きていました。京都の四富会館二階にあるBAR「アイエン」が大好きです。

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