作るのは数字だけじゃない / デジタルハリウッド
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2015.12.16
第30話
漫画チャンネル

【漫画×音楽】ロックなイメージアルバムで感じる『無限の住人』の世界観

無一

こんにちは。外部ライターの無一です。

皆さん、漫画を読むときは音楽を聴いたりしますか? ラジオを流しながら? 何となくテレビをつけて? あるいは無音で無我の境地に突入して没頭派でしょうか?

私はもっぱらその日の気分にあったCDか、動画サイトの作業用GBM詰め合わせ派です。しかし、私の愛する『無限の住人』は、なんと専用のイメージアルバムが作られているんですよ!

漫画だけでなく音楽からも感じられる『無限の住人』の世界

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というわけで、本日は漫画の紹介ではなく、音楽アルバムの紹介です。

しかもこちら、アニメ版のサウンドトラックじゃありませんぜ? 「イメージアルバム」、すなわち、漫画の世界観をイメージしたアルバムなんです!

ちょっと前だと『NANA』のトリビュートアルバム(「もしも自分が作中での人気バンド「BLACK STONE」「TRAPNEST」にいたなら……」という仮定で作られた、レコード会社の枠を超えてアーティストが集まったアルバム)や、『モテキ』のコンピレーションアルバム(漫画の各話タイトル、映画内で使用された楽曲集などを集めたサントラ的なアルバム)あたりが連想できます。

しかし、『無限の住人』イメージアルバムはそういったアルバムとは少し趣が異なるんですよね。
だからこそ、皆さんにもご一聴いただきたいわけですよ!

『無限の住人』イメージアルバムとは

こちらのアルバム、よくある「キャラクターのイメージソング」「○○のシーンのテーマ曲」のような典型的なものは1曲たりとも収録されていません! 曲タイトル、そして歌詞すらほとんど漫画に関係ないです。

「えっ、何それ、そんなのアリなの?」と思われるでしょうが、絶妙な配合具合で『無限の住人』になっちゃってる稀有なアルバムなんですなぁ。

そもそもが「『無限の住人』に音楽をつけるとしたら、どんな音楽がいいか?」と聞かれた沙村先生が「ハードロックとかを聴いて描いている。「人間椅子」とか「芸能山城組」とか」みたいなことを答えたら、後日本当に「人間椅子」にオファーがいって……という流れで製作されたアルバムなんですね。

沙村先生も

「人間椅子聴いて原稿を描いてたわけだし、同じ世界観でできてる。今回以外にもうイメージアルバムは作らなくていいくらいに最高。「無限の住人」(原作)をハードロックのガシッとしたイメージで読んでほしい」

引用元:Wikipedia

と絶賛しており、本当に、これ以降イメージアルバムは作られていません!

『無限の住人』と「人間椅子」

まず「人間椅子」というバンドについてごく簡単に説明しますと、1989年に音楽番組「三宅裕司のイカす音楽天国」でデビューし、活動期間は今年で26年目。メンバーは全員オーバー40です。

ベース、ギターの二人が青森県出身ということもあり、王道的なハードロック・ヘヴィメタルを基調としながら、津軽弁の歌詞や津軽三味線由来の旋律、和音階などをのせた日本情緒のある世界観が特徴となっています。近年ではストレートでポップなロック曲も多くなってきましたが、基本、ゴツゴツしてたり、おどろおどろしてたりするものが多めです。

「和テイストでハードロック」というところがミソですわ。

これがまた、『無限の住人』のロックな感覚にマッチングしてる……いや、そんな寄り添ったみたいな言い方は似合いません。

原作の確固としたネオ時代劇美学と、人間椅子がブレずに貫くロック音楽の美学。美学VS美学。お互いの味がしっかりとしつつも、同時に味わうと双方でさらに旨みを引き立て合い、生み出された味わいは懐かしくも新しく、心浮き立つような……書いていてだんだん意味不明な言い回しに陥ってくるわ!

それくらいの世界観を持ったアルバムです。ぜひ、音からも『無限の住人』を満喫してほしいなぁ~。

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