BiTT開発
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2016.01.22
LIG PR
#7
働き方インタビュー(デザイナー編)

「“気づかない”くらいがいいデザイン」ユーザーストーリーに沿ったUIの可能性を追求する| グッドパッチ

田中雅大

UI/UXデザインについて、企画コンセプトから実装までを手がける株式会社グッドパッチ。キュレーションアプリ「グノシー」のUI設計で脚光を浴びた同社ですが、それにとどまらず、2014年10月には自社開発のプロトタイピングツール「Prott(プロット)」をリリース。今やDeNAやヤフーなどのリーディングカンパニーをはじめ、世界140ヶ国以上、約5万人に使用されているツールとなっています。

2015年のグッドデザイン賞を受賞するなど、まだまだ加速を続けるProttですが、正式リリースまでは「悪戦苦闘が続いた」と当時の開発メンバーは振り返ります。今回は、同ツールの開発経緯やコンセプトについて、開発チームに在籍するエンジニアのひらい氏、フロントエンドエンジニアの吉田氏、UIデザイナーの小林氏にお話を伺いました。

グッドパッチ様_ひらい様 人物紹介:ひらい さだあき氏
2015年1月にグッドパッチ入社、2015年12月にCTO就任。これまではSIerでJavaを使った開発やLinuxのインフラ構築などを経験し、前職の食べログでは使いインターネット予約サービスの開発に携わる。現在はCTOとして組織作り、技術選定、環境整備、エンジニア採用などを行っており、プライベートではhtml5jというコミュニティのスタッフとして活動し、執筆と登壇活動を行っている。
Poole:アイコン03 人物紹介:吉田 真麻氏
中学時代にガラケーでモバイルサイトを作ったことがきっかけでHTML/CSSコーディングの面白さを知り、Web開発の世界へ飛び込んでプログラミングの楽しさに目覚める。現在は株式会社グッドパッチのフロントエンドエンジニアとして自社サービスProttの開発を担当。社外ではschoo WEB-campusでのJavaScriptの授業や、執筆・登壇などを行っている。著書として『HTML5/CSS3 モダンコーディング』がある。
グッドパッチ様_小林様 人物紹介:小林 幸弘氏
大学卒業後にアプリケーション制作の魅力に惹かれ、独学でデザイン、マークアップを学ぶ。その後、代表の土屋のブログをきっかけに2012年10月にデザイナーとしてグッドパッチに入社。受託業務を経て、自社サービスProttのデザイナーとしてUIデザインすべてを担当している。

自分たちが使いたくないプロダクトには意味がない

グッドパッチ様_記事002

現在は25名以上のスタッフがProttを開発しているProduct Divisionに所属していますが、開発当初はたった3名でのスタートだったそうです。

小林
そのうちの1人が僕だったんですけど、Prottは最初からコンセプトがガッチリ固まって立ち上がったものではなかったんです。

というのもその当時、僕らもアプリ開発で他社のプロトタイピングツールを使っていたんですけど、自分たちのワークフローにフィットしない部分があって。そうなるとうちもデザインをやっている会社なので、自社サービスをそろそろ作ってみようかというのを、代表の土屋と話して決めたんです。

「シンプルに僕たちが使いやすいものを作ろう」という、極めてユーザー目線の発想ありきでした。

開発がスタートしたのは2013年の初秋。当初は年内にオープンベータ版のリリースを目標としていたそうですが、ゼロから立ち上げたはじめての自社ツール開発はなかなか前に進みませんでした。

小林
固たる開発スキームがないので、実地で作りながら改良していく、という流れだったんです。レクチャーで煮詰まるよりも、モノを作ってから議論したほうが更新しやすいし、みんなでコンセプトも共有しやすいと思って。ですが、年が明けて2014年4月にベータ版をローンチする予定が、その1ヶ月半前にすべて作り直すことになったんです。

理由は「単純に触ってみて使いづらかったから」と小林氏は話します。最終的なストップの決断は代表の土屋氏にあったそうですが、直前のリテイクはメンバーのモチベーションが低下することはなかったのでしょうか。

小林
「えーっ!」みたいな感じにはならなかったですね。触ってみてやっぱり使いづらかったので、そこはみんな素直に受け入れて。すでにその頃は日々の議論を経て、3名の信頼関係もかなり強固になっていたのでチームの雰囲気も崩れませんでした。“徹底的に議論する”うちの社風というか、いつもトコトン話し合っている仲間だったからだと思います。

またProttのチームだけではなく、ほかのアプリ開発のメンバーの意見も大いに役に立ったそうです。

小林
まずは自分たちが使いやすいものを作る、ということで社内でユーザービリティテストを行って、いろいろなスタッフに話は聞きました。貴重な意見をもらえたし、そもそも自分たちが作ったツールなのに同じ会社の人たちが使ってなかったら、それ自体がウソになるじゃないですか。
吉田
あと、うちは毎週月曜日にプロジェクトレビューを行っているのが大きいと思います。よくある話ですが、同じ会社のメンバーとはいえ、忙しそうだとレビューをお願いしにくい雰囲気ってあるじゃないですか。でもグッドパッチでは毎週決められたレビューの機会があることで、忙しさに左右されず定期的に社内からのフィードバックをプロダクトに反映させることができています。

転職した当初、グッドパッチに根付いているレビュー文化には本当に驚きました。フィードバックを求める姿勢や意見を受け止める姿勢が一人ひとりにきちんとあって、厳しい意見でも“自分への攻撃”と捉える人が誰もいない。そういった土台があってはじめてフラットで率直なフィードバックを交わせるのだと思います。