使ってみた
第26話
使ってみた

気軽にIoTのプロトタイプを作れるlittleBitsのMAKEY MAKEYモジュールを使ってみた


気軽にIoTのプロトタイプを作れるlittleBitsのMAKEY MAKEYモジュールを使ってみた

はじめまして、ワンフットシーバスの田中正吾です。
普段はフリーランスのフロントエンドエンジニアとして活動しております。Webでのインタラクションを中心に制作していますが、デジタルサイネージの制作に関わることもあります。その流れから、最近はリアルとつながるIoTに興味があり、その中でも気軽にIoTのプロトタイプが作れる「littleBits」が好きでよく使っています。(littleBits:電子回路を学べるオープンソースライブラリー)

そこで今回、littleBitsの「MAKEY MAKEY」というモジュールをどのように動かしたか、実装のときにわかったTIPSをご紹介いたします。

「すしインタラクティブ」とは?

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littleBitsについてご紹介する前に、まずは今回解説に使う「すしインタラクティブ」についてご説明しましょう。こちらは左手で手パーツを触り、右手で寿司を醤油につけると、モニターが「まぐろ」などといった寿司ネタを喋るというもの。

イベント「すしルート#2」でデモをした「すし×つながる」ネタを、電子工作ワークショップ「Playground! 2015」で体験型に発展させました。
 

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寿司の反応を担当する部分と、「まぐろ」といった喋りを担当する部分で構成されています。寿司反応担当と喋り担当はそれぞれ違うPCを使っていて、インターネットを通してリアルタイムで連携しています。なので、インターネットさえあればスマートフォンやタブレットといったデバイスともすぐに連携できます。

また、プロジェクターのようにコードの距離やコンセントの位置によって置き場所が限られるものでも、PCとWi-Fiさえあれば、遠くに配置できるようになるためとても扱いやすいです。

実際に起こること

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わかりやすいよう、実際に起こることを図解していきます。左手で手パーツに触ると、寿司反応担当がスイッチが押されるのを待つ状態になります。

 

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右手側で寿司が醤油に触れると、スイッチがオンになります。それにより、喋り担当が寿司ネタを喋ります。

 

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一枚で動きを表すとこのような感じになります。

littleBitsのMAKEY MAKEYモジュールで「すしインタラクティブ」を作る

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それでは、実際に「すしインタラクティブ」を作った方法をご紹介します。
littleBits MAKEY MAKEYモジュールが寿司反応をメインでおこない、その反応をlittleBits ArduinoモジュールがスティックPCへ伝えます。そして、スティックPCはNode.jsを使ってArduinoとのシリアルポート連携し、Webへのリアルタイム通信をおこなっています。

littleBitsとは

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littleBitsは、パチパチとつなぐことで気軽に楽しく電子回路を学べるデバイスです。4つのカラーで役割が分かれています。littleBitsは「モジュール」という名前で分かれていて、それぞれ磁石でくっつきます。モジュールには電源・スイッチ・LEDなどいろいろなモジュールがあります。

 

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littleBitsにはArduinoモジュールもあり、Node.jsなどと連携すればWebともつながるので、IoTのプロトタイプも気軽に作れます。

MAKEY MAKEYモジュールとは

MAKEY MAKEYモジュールは、わにぐちクリップをつなげることで、タッチ反応(クリック)やキーボード操作でコントロールできるデバイスです。littleBitsにもMAKEY MAKEYモジュールがあります。littleBitsではMAKEY MAKEYをきっかけにして、ほかのlittleBitsモジュールのLEDやモーターなどを動かすことができます。

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このように、わにぐちクリップをつなげたみかんがスイッチになります。みかんとみかんが触れたときに電流が流れ、スイッチがオンになります。反応し、ライトが点灯しました。

 

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MAKEY MAKEYは微弱な電流に反応するので、みかんだけでなく人体を通しても反応することができます。ですので、このように両手で触れても反応します。

 

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今回の「すしインタラクティブ」では、みかん部分を通電させるため、エナメル線を仕込んだ手パーツと寿司の模型に置き換えます。

 

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小皿にもエネメル線を仕込んで、醤油と寿司の模型が触れると反応できるようにします。醤油スイッチです。

 

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こうすることで、反応します。

littleBitsのMAKEY MAKEYモジュールからArduinoモジュールに知らせる

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いよいよ、littleBitsのMAKEY MAKEYモジュールからArduinoモジュールに知らせます。前述のとおり、MAKEY MAKEYモジュールをLEDやサーボなど他のlittleBitsモジュールとつなげることで、気軽にいろいろなアクションへつなげることができます。

littleBits MAKEY MAKEYモジュールにLEDモジュールをつなげると、ボタンモジュールでおしてLEDモジュールが光るときと同じ反応をします。

 

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littleBits MAKEY MAKEYモジュールだけでも、PCにつなげて左右キーやSPACEキー、クリックのキーボード操作を知らせることができます。さらに、今回のようにArduinoモジュールをつなげることで、「反応が来たら3という文字列を知らせる」といった調整ができます。

この仕組みで、寿司反応担当は醤油と寿司の模型が触れると反応し、PCに分かりやすい反応を知らせられるようになりました。

MAKEY MAKEYモジュールを使うときのTIPS

「寿司インタラクティブ」を作ったときに分かったMAKEY MAKEYモジュールを使うときのTIPSもお伝えします。

反応させる配線の電気を通すレベルは大切

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電気を通すレベルは大切です。

最初、100円ショップで園芸用のステンレス針金を買い回路を組みましたが、反応が悪くて困りました。「もしかして故障か?」と思うほどでしたが、配線の電気を通すレベルは銅の方がいいだろうということで、エナメル線にしたらとても反応がよくなりました。銅すごい。

のちに電気まわりが得意な友人に聞いたところ、「ステンレスは配線には使わないよ」とのことでした。なるほど !

やはり工作用コードはつかいやすい

さらに制作をすすめていったとき、今度は理科の電気実験で使うような工作用コードを買いました。工作用コードですと、もっと作りやすくなります。

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反応させたいところはエナメル線で作りました。そして、工作用コードで回路のほとんどを作り、展示に合わせて自在に延長できるようにしました。さらに、エナメル線で回路を詰め込むと、エナメル線同士が触れてしまい意図しない反応をすることがあったのですが、これも解決できました。

 

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わにぐちクリップは、つなげたり外したりといった試行錯誤に向いています。しかし、クリップの分、かさばってしまい悩ましさがありましたが、工作用コードを使うことでクリップ分がなくなりコンパクトになり外れにくくできます。

おわりに

いかがでしたか?
littleBitsはこのように気軽にIoTのプロトタイプができるので、この記事でいいなと思ったらぜひ使ってみてください。

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ちなみに、わにぐちクリップを差し込んだみかんは、撮影後に私がおいしくいただきました。


この記事を書いた人

田中正吾
田中正吾 外部ライター 東京
2004年よりフリーランスで活動。
以後インタラクティブコンテンツ制作を主に関わる。最近はフロントエンドを中心にワークフロー改善や情報共有に絡みつつ、デバイス連携・JavaScript開発・スマホ演出制作をしています。ウォンバットが好きなのでWEBの力を注いで情報収集してます。