「会社で社員の名前を呼べないのは、ヤバいでしょ?」アライアンスで企業の課題解決を支援する| 株式会社ハイウェル

「会社で社員の名前を呼べないのは、ヤバいでしょ?」アライアンスで企業の課題解決を支援する| 株式会社ハイウェル

タクロコマ

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ITのアウトソーシングや制作系のプロモーションを得意とする株式会社ハイウェルは、技術と人を最適な形で結びつけるため、他社と協力関係を結ぶアライアンス戦略を選択することが多いといいます。この戦略を成功させるためには、他社をうまく巻き込む組織横断的な計画が必要であり、契約に関する深い知識も必要です。同社で代表取締役を務める近藤氏は「使える技術を限定する必要はない」と語り、時流に合わせた最適な手段でクライアントに解決策を提供しています。

ハイウェルは2007年に創業されましたが、現在は組織の基盤をづくりを強化するステージにあるそうです。では、2015年現在12名の社員をかかえる同社の基盤とは、どのようにして形成されていくのでしょうか。「おはようって挨拶するとき、社員の名前を呼べないのは嫌だ」と語る、近藤氏の仕事・働き方における価値観と今後の展望について、お話を伺いました。

※アライアンス戦略:戦略的な目標を共有する企業間で協力関係を結ぶこと。これにより自社の限られた経営資源のみならず、他社の経営資源も含め相互に有効活用することが期待される。

引用元:戦略的アライアンス 【 戦略的同盟 】

782ad6ea9b01e1d9fb8f66757663016a 人物紹介:近藤 太氏
第二次ベビーブームが終わるころに生まれる。特に目標もないまま学生から押し出されるように社会に飛び出すことになり、なんとなくこれから伸びそうなIT業界に身を投じる。銀行系SIer企業から外資コンサル会社、ベンチャー企業とIT業界の中でも幅広いレイヤーで経験を積みながら転々としていたが、そろそろ転職受け入れ先企業もなさそうなので2007年に株式会社ハイウェル創業。

「おはようって挨拶するときに、社員の名前を呼べないなんて嫌だ」コミュニケーションの数は親近感に繋がる

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1日の拘束時間が最も長い会社こそ、形式にとらわれないコミュニティでありたいと考える近藤氏。そのため「今後は、20~30人ほどの社員数の会社を維持したい」とイメージしているそうです。

近藤
だって、それ以上人が増えたら社員の名前を覚えられない(笑)朝、出社したときに「おはよう」って挨拶しても、名前を呼べないなんて嫌じゃないですか。コミュニケーションの数って、やっぱり親近感に繋がると思うんです。

このように考えるようになった理由について、近藤氏は「新卒入社したIT企業で、衝撃を受けたから」と振り返ります。

近藤
エンジニアとして新卒で入ったITの会社は、フロアに200人ぐらいいて、パソコンを打つカチャカチャという音だけが鳴り響いてるような環境だったんです。それ以外はシーンとしてるような。だから、そのフロアで大きな声で僕が会話をしていると「うるさいな」って、みんなに冷たい視線を浴びせられていて(笑)もともと怒られるキャラだったんです。

でも、あるとき今でいうLINEのようなチャットツールで先輩から小言が来るような状況を目の当たりにして。「え? 何、この漫画みたいな状況」「すぐ近くにいるんだから、直接言えばいいじゃん」って、かなり衝撃的な出来事でした。

このような経緯のもと、ハイウェルは社員間のコミュニケーションを重要視しています。そして、オフラインの会話には「オンライン上では知り得ない奥行きがある」と近藤氏は語ります。

近藤
コミュニケーションツールでは、個人のプライベートなんてわざわざ書かないじゃないですか。

やっぱりオフラインの会話があったほうが「あれがよかった」「これが好き」みたいな。その人の考えていることや感情の奥行きを知ることができるから、結果的に業務が円滑に進むのかなって。

そして、ハイウェルを経営してきた過程で最も大きな変化について質問をすると「一緒に仕事をする仲間ができたこと」と答える近藤氏。では、自身の最大の変化とは、どのようなものなのでしょうか。

近藤
ビジネス的な変化ではないけど、会社をファミリーとして考えることが馴染んできました。年始って、お参りに行くじゃないですか。家族の健康や商売繁盛とかを祈願しに。うちの会社では、正月にいわゆるセレモニー的な感じで、この会社のそばにある日枝神社にお参りに行きます。

それを毎年続けるうちに、会社の繁栄と合わせて社員とその家族の幸せを祈るようになった。これは別にいい人を気取ってるわけじゃないんですよ(笑)本当に自然とそう思えるようになってきて。

会社をファミリーとして捉えると、社員に「最近はどうなの?」と毎日声をかけ合えるんです。それって、すごく大切なことだと思っています。

対面でのコミュニケーションを大切にするハイウェルの価値観は、近藤氏自身のこれまでの経験を反映したものです。では、近藤氏自身は経営者として社員との関係性を保つために、どのようなことを意識しているのでしょうか。

近藤
自分で事業をやりはじめたからには、社員の顔色ばっかり眺めるのも嫌です。かといって社長が自由すぎると、社員はついてこない。そもそも明確に経営理念とか、会社のビジョンを語ったことがありません。その代わりに、会社のカラーを聞かれたときは “ホッコリ” って答えています。

仕事って絶対に大変じゃないですか。だからこそ楽しく振る舞う。ときには怠け者っぽい冗談を言ったりするんですけど、ちゃんと締めるとこ締めて仕事をしていますね。

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